帝王切開後の身体と初めての母乳、そしてだっこ

誕生後、2回目の対面

出産後、意識はしっかりしているものの、お腹を切った事もあり、なかなか起き上がる事すら出来ない状態でした。赤ちゃんはNICU(新生児特定集中治療室)の保育器の中。2回目の対面は、車椅子に乗りながら保育器を覗き込む形で果たすことになりました。

保育器の中でぐっすり眠っている、小さな我が子を見て涙がポロリ。
「あぁ、本当に産まれたんだ。」母親になった事を改めて実感しました。

NICUは自身の病室と同じフロアの少し離れたところにあります。赤ちゃんに与える母乳をNICUに運ぶ必要があるのですが、出産後は妊娠で大きくなっていた子宮が戻る後陣痛と術後の痛みのダブルパンチで思うように動けません。母乳を届けるだけでも大仕事のように感じます。
この病院では母子同室が一般的らしく、産んだその日から後陣痛や術後の痛みに耐えながら、赤ちゃんの面倒を見ているお母さん達の事を考えると、大きな声でエールを送りたくなる、そんな気持ちです。

ベッドから起き上がるだけでも、こんなにお腹の筋肉を使っていたのか・・・
ベッドで体の位置を動かすのでさえ、スローモーションな感じ。
身体が不自由な状態がこれほど大変な事だったなんて!普段あまり意識しなかったけれど、健康ってありがたいということを改めて痛感です。元気になったら身体の事とか食事とか、色々気をつけて過ごそうと思いました。

はじめての母乳とだっこ

初めて母乳が出たのは産後2日目。注射器でとれる程度のほんの少しの量です。
でもこのほんの少しが、赤ちゃんにとってはかなり大事な母乳。栄養価が全然違うそうです。このあと母乳の量は徐々に増え、本当に出るのか心配だった私は一安心です。

保育器の中の我が子を早く抱っこしたい気持ちの中、微量の母乳をヨボヨボ歩きで届けに行く日々が5日ほど続きました。そして出産から6日目、赤ちゃんが保育器からベッドに移ったことでついに思いがかないました。
1941gの小さな小さな身体をだっこしたときは本当に嬉しくて嬉しくて、何とも言えない気持ちでしたが、一方で壊れやすい、高価なものを持っているようでもあり、早くベッドに戻してあげなければという気持ちも入り交って、すこし落ち着かなかったことを覚えています。
自分の母乳を初めて哺乳瓶で与えた瞬間、そわそわした気持ちの中で「飲んでくれてありがとう!」と感謝しました。

小さい、小さいと、ひたすら思う。

点滴はまだ外れていなかったけど、初めて体験したおむつ替えも不思議な感覚でした。世の中のお母さん、お父さん達はみんなしているんだなと、我が子のおむつを処理しながらしみじみと思いをめぐらせていました。

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