退院後、子育てがスタート
前述のイレギュラー出産ののち、赤ちゃんよりも私が先に退院しました。通常のお産では産んで次の日から育児がスタートしますから、先に退院して帝王切開をした身体を休ませてもらえるなんて本当にありがたいことでした。
退院後は搾乳した母乳を旦那さんに病院へ届けてもらうという生活を3週間ほどしていました。産後でまだまだ動くことがつらく、病院にいけないとは分かっているものの、赤ちゃんの顔を直接見ることができません。
母乳をあげている実感がなくて寂しい気持ちや、会えない事で不安な気持ちもあり、体を休める事はできたとしても気持ちはあまり休めなかったように思います。
ちゃんと体重は増えているのかな?ちゃんと息をしてくれているのかな?何事もなく順調なのかな?いつ退院できるかな?
情緒不安定な中、そんな事を考えながら、ぼーっと搾乳をし、赤ちゃんが退院する日を迎えました。迎えに行く日は天気が良く、とても嬉しくて、わくわくしていたのを覚えています。
本当に小さくて、抱っこがぎこちなくて、今では何気なくしている事一つ一つを慎重に行っていました。
自宅に戻り、眠っているわが子を布団におろし、旦那さんと声を合わせて「小さいねえ」と言ったことを今でも鮮明に覚えています。
何だか本当に赤ちゃんがいるだけで、いつもの我が家が不思議な空間に感じられます。
お布団に寝ている赤ちゃんからパワーが部屋いっぱいにみなぎっている、そんな感覚を受けました。ぱーーーーって。
初めての赤ちゃんと迎える一日。
おっぱいの時間、ゲップが下手で背中を丁寧にポンポン、さすったり。
オムツ交換、小さい足を持ちあげて綺麗にしたり。
泣きやむまで部屋をぐるぐる歩き回ったり。
そして初めて迎える夜、ベビーバスに入れて慣れない手つきで体を拭いてあげる。
お風呂に浸かる時の顔が、気持ち良さそうで本当に可愛い。
お布団で寝かせるけど、ちゃんと息をしているのか心配で、赤ちゃんと二人きりで寝るのが怖くて旦那さんにそばにいてもらった。
夜中に起きる事や、泣いているのをあやすのは当たり前だし、入院中してあげられなかった分たくさん頑張ろう!ってはりきっていました。
黄昏泣きと大相撲
1か月ぐらいは慣れるまで、毎日が緊張の日々。慎重派の私は、肩に力入りすぎだったと思います。一生懸命な一方で、シンドイ事には結構逃げ腰だったりもします。
夕方の黄昏泣きが始まる16時~17時頃は赤ちゃんとの二人きりの時間が本当にしんどくて、しんどくて。気を紛らわす為にNHKの大相撲を会期中は毎日見ていました。
明日も力士達は戦っている。私も頑張ろう、とか、たわいのない事を考えていました。
新生児の時はとにかく拘束される時間が長くて、何も出来ない事へのフラストレーションが溜まっていたのでしょうね。普段見ない大相撲、それにドラマや映画を見て、現実逃避をしていたのかもしれません。
休日に旦那さんがいる時は、黄昏泣きが始まると無駄に外へ出る用事を作りエスケープしたりもしました。旦那さんから、三人で頑張ろうよと言われた時は自分の根性の無さを反省。。。
とにかく、夜通しで寝てくれる赤ちゃんもいると聞いた事はあるけれど、わが子はそのタイプでは無かったので、頑張るしかなかったです。
それでも、出産時の思い出や、家に帰って来てくれた時の喜び、毎日の朝や夜を迎える事が出来る喜び。
大変だけど、きっと後に良い思い出になるのだなあと思います。自分の両親も同じ思いでいてくれているのかな。
新しい事を始めるのは、何事も大変だし、それが自信の成長にもつながるって頭ではわかっていたけど、本当にそのことを体験していると実感する日々です。
毎日が新しい事への挑戦だよ。ありがとう息子くん!